どこかにビューーン!で行く美酒王国秋田の旅(県南編)ep.04「酒処の湯沢で、両関酒造、福小町の木村酒造を訪問…犬っこ、力水、佐藤養助の稲庭うどんと出羽富士鳥海山も」

 初日は、横手市の十文字を起点にして増田の内蔵や、夜の十文字で日本酒を満喫しましたが、翌日はここから少しだけ南下して湯沢に行くことにしました。

横手市よりも湯沢市の方が一箇所に酒造が密集していて、そして稲庭うどんの本場と言うこともあり、計画時点で立ち寄ることを考えましたが、「湯沢」で旅行や酒のキーワードで検索などしても、大体越後湯沢がヒットしてしまうので、「秋田 湯沢」と秋田を加えて検索しないといけない感じで、検索し直しながら調べたりしました。
しかし、当日になるまであまり計画を詰めることができず、取り敢えず十文字のカモシバで朝食をとってチェックアウト。
9時台の奥羽本線で湯沢に向かうことに。十文字の駅のホームからは、昨日立ち寄った日の丸醸造のまんさくの花の表示なども見えます。
ちなみに、この奥羽線の横手や湯沢一帯は新幹線や特急の空白地帯、駅な案内も北に向かう場合大曲で秋田新幹線こまちに乗り換えの案内が、
南に向かう場合には、新庄駅から山形新幹線つばさへの乗り換え案内が出ています。丁度ここは中間地帯にあります。
そして、新庄行きの奥羽本線が到着、乗り込みます。列車の本数も多くはないので待っている乗客もそれなりに居ました。
やはりワンマン運転。ルールを知ってのらないと後ろの車両はドアが開かずに降りれない駅も多いです。
湯沢までは数駅で着くので二十分とかからなかったと思います。
途中車窓から大きな山が…他の乗客が移動して写真を撮り始めたので、注意してみたら…恐らく出羽富士の愛称で呼ばれる鳥海山。

いや、一面雪を被って他の山々より圧倒的な大きさ。これは確かに出羽の富士と呼ばれるだけある霊峰だと思わされます。

衝撃的すぎて、湯沢に着くまで釘付けになった車窓です。
そして、出羽富士が見えてきたら、程なく湯沢駅に到着。「美酒と小野小町のゆかりの郷」と、行きなり美酒とありますから期待は膨らみます。
改札には至近にある酒蔵の醸す「両関」「福小町」の銘柄の看板が。最大手の「爛漫」の看板はありませんでしたね。
この日は十文字をたって、湯沢を経由して最後横手に出るスケジュール。電車の便などもありスーツケースを持ち歩いていたので、ひとまずコインロッカーに。

コインロッカーは改札横の待合室の中にありました。運悪く100円玉を切らしていたので横に併設されているキオスクで500円玉を崩してもらいました…キオスクがあって助かった。
こちらは駅から見た出羽富士・鳥海山。列車の窓越しより鮮明には見られますが、綺麗に全体が見られるのは湯沢駅より少し北側ですね。
酒造に行くことは決めていたんですが、他に何か観光できるかと、稲庭うどんを食べられる場所を聞くために観光案内に立ち寄りましたが「ガイドを聴きながらなら市内も面白いが、単純に一人歩くとなると魅力的な観光ではないかも」と言ったことを言われ、幸先が悪くなる。

ちなみに、この時期入ることができないのでそもそも計画から外していた小安峡は、眺めることはできて観光できてらしいので…今回は移動時間も含めて行けませんが、事前にわかっていたら計画に組み込んだかもしれません。

また、酒造も基本的に予約を入れないと見学や販売もやっているか定かでないとのこと。稲庭うどんは佐藤養助の場所を教えてもらい、観光に出ました。

街のメインの通り羽州街道を北側に進みましたが、犬っこの像があります。こちらはオスのようでメスもいるらしい。
そして、予約すれば見学できたらしい美酒爛漫を醸す秋田銘醸。プラントさながらの巨大設備。ですし、関東のスーパーとかドラッグストアーでも高清水と並んでパックの酒をみかけるくらいのメーカーなのは頷けます。
更に羽州街道を進んでいくと、またしても巨大な酒蔵があり、こちらが両関酒造。先程の爛漫とは異なり伝統的な佇まいです。
ショップの営業時間中であれば、スタッフの呼び出しボタンでショップ利用が可能と言うことで、ショップに入ります。エントランスには湯沢の夏の名物の七夕絵どうろうが。
こちらも、内蔵のような感じで蔵があり、そちらがショップになっている模様。
試飲もさせていただけるようで、ご準備きただきました。
レギュラーのラインナップはこのくらいの数。そして、一部蔵限定の酒なども並んでいます。普及ラインの銀紋、両関、高級ラインの雪月花などの銘柄がありますが、他に流通限定の花邑という銘柄があるそうですが、花邑は文字通り特約店のみの取り扱いで、蔵では販売していないもののようです。
純米酒からいただく。純米なので香りは抑えめかと思いきや、フルーティーな香りが少し出ていて、飲み口も滑らか…これが一番個人的には好みに刺さりました。
今回4アイテム試させていただきましたが、
お次は同じ純米酒でも、銀紋という地元で定番の銘柄。銀紋自体が普通酒などの規格でリリースされてきた地元流通的なもので、それを要望により純米酒化したものらしく、それが裏ラベルとのことのよう。

両関純米酒より辛口な印象です。
そして、更に上位ラインの銘柄、雪月花の純米吟醸。当然吟醸酒なので香りは立ちますが、純米よりもすっきりとした印象です。
さらに純米大吟醸。より香りがリッチな感じがしました。
色々試したのですが、やはり蔵元でしか購入できないということで、限定種を購入しました。
お米は秋田県産米が主力ですが、雄町米や愛山など他県から移入しているものなども使われている模様。山形県の酒蔵などとも交流があり、そこから紹介されて県外の品種なども使用できているとのこと。

秋田酒こまちは、ここでも使われていますが、名前の由来だけ、飯米のあきたこまちがモチーフになっていますが、実際のルーツは他の酒米とのこと。
そして、ショップの入り口付近に酒米が展示されていますが、
山田さんが作る山田錦ということで、そして宮城あたりだと生産が難しいと昨秋訪問した一の蔵ではうかがいましたが、このあたりでは山田錦は生産されています。
ちなみに、ここは増田の内蔵のようになっていると思っていましたが、内蔵というわけではなく、それぞれ別の蔵や建物があったところの中庭を建物で覆ったようです。

ちなみに、入り口奥に見えるのが一番古い1号蔵だそう。
ここはもともと屋外の中庭で、そこを屋根で囲ったようです。
この屋根の下の中庭の中心がこの辺りです。消防ポンプが展示されています。
ショップでの案内などをいただき、蔵元限定酒も購入して、外に出ましたが、道路を挟んで向かいには現代的な事務所もありました。

蔵元さん曰くそこまで量を作れていないと言いますが、たぶんそれは爛漫とか高清水と比較した場合で、何件か伺った居酒屋などでは両関も量産しているタイプの酒蔵という位置付けの話をうかがいました。
古い施設を含めても、そこそこの大きさがあるので、規模がうかがえます。
うまく写真に収めるのが難しいくらいに建物大きいです。
国登録の有形文化財にもなっている建物が4棟ありますが、明らかに外観だけでも見応えがあります。
そして、両関酒造を後にして、羽州街道を引き返します。途中酒の湯沢のモニュメントがあり、
酒造工程のモチーフのものも見られました。
そして、ここは犬っこ通りの愛称もあるらしく、犬っこを意識した刈り込まれた植え込みなどがあります。犬っていうよりクマとかに近い気もしますが。
酒蔵以外にも、呉服店の建物なども風情のある建物があります。
ここが交通の要衝として発展してきたことを伝えていますが、増田も同じように発展していましたね。
そして、この湯沢市とドイツのジークブルグが有効都市ということで、ドイツ風の街並みを再現した通りもあります。
そして、行きとは反対側に雌の犬っこも発券。
こちらの方が屋根に覆われて通りに面しているので目立ちますね。
その後は市内でわく名水の力水の湧水地に。
この水を飲んで力が沸いたと言うようないわれなどがあるようですが、この辺りの地質によりミネラルなどが含まれ良質な水であるもよう。
せっかくなので力水を頂いてみます。
観光案内でもらった地図によれば、ここから鳥海山もよく見えるように記載がありますが、街を通してかすかに見える感じでしょうか。
再び羽州街道にもどり、今度は湯沢駅前から少し南側に進んで、湯沢のもう一つの目的である、本場で稲庭うどんをいただくことに。
前回秋田市で食べ逃した佐藤養助でランチをいただくことに。
昼前に入店したので店内は空いていました。
メニューもみますが、ごまだれもいただける二味天せいろ一択でした。温かいものもいただいてみたくはありましたが、まだ佐藤養助自体もお店でいただいたことがなかったので、ますは冷たい稲庭うどんをいただくことに。
お酒は、両関の銀紋と爛漫があります。爛漫はどのランクのものが出てくるのかわからないので、先程伺った両関酒造でも普及して地元に浸透しているラインの銀紋をいただくことに。
座った席からの眺めですが、オシャレなカウンターがあり、をインなどもディスプレイされています。モトックスのワインがたくさん並んでいましたが、このお店で頼む人は居るんだろうか。
そして…お酒もシャンパン用の縦長のフルートグラスで提供されます。お酒のアテになるように味付けして揚げた稲庭うどんがついてきます。
そんなこんなで、お酒をいただきながらいると、稲庭うどんが登場。
見た目にも美しいですし、少し透き通ったようなスタイルが、高級ラインなんだろうと思います。
早速いただきましたが、喉越しよく繊細な味わい。そして…正直ゴマだれよりも圧倒的に普通のつゆが馴染みます。

上品な味わいなので、ゴマだれだとちょっとミスマッチかも。太さも無い麺なので味の絡まり具合などをみても、通常のつゆの勝利という感じでしょうか。

しかし、美味しくやっと佐藤養助を食べることができて大満足です。
稲庭うどんを食べた後は、羽州街道を少し同じ方向に進んだところにある「福小町」を醸す木村酒造へ。
先程の爛漫やら両関の巨大な酒蔵を見た後だと、こじんまりしているようにも見えますが、先に見た酒造が巨大すぎました。
建物は最近建て替えられたものでしょうか、非常に綺麗です。
入り口を入ると、すぐに事務所があり、販売の対応をしていただけます。シンプルに販売所でもありますが、奥には醸造施設もあるようで、手前の販売所付近は様々な酒器や福小町に関する展示物もあります。
古い酒蔵で使っていたであろう品々があり、ちょっとしたミュージアムのようにも見えます。
受賞歴などもたくさん掲出されています。
角樽や、火鉢のような容器に、特約店の看板など。
美酒美人
その面影や
福小町
と、美酒王国秋田の中でも美酒の里であり、小野小町ゆかりの場所ということを彷彿とさせます。
先程の展示があるのは、入り口からまっすぐ進んだ通路ですが、販売所のブースは手前にあります。米を蒸す釜があったであろう跡などがあります。

今もこちらの敷地内で酒は醸されているようですが、こちらは昔実際に米を蒸していた場所のようです。
こちらも内蔵のような蔵がありますね。
しかーし、残念なことに試飲は行なっておらず、販売のみ。蔵限定の飲み比べの小瓶セットを買いました。

また、酒が搾られる時期だったからか、酒粕を配布していて、これを貰いました。粕汁や甘酒、酒粕を使ったスイーツのレシピなどもいただきました。

しかし、量があるので荷物がものすごく重くなりました。一番最後に立ち寄って正解だったかも。
他にも、湯沢の市内には以前稼働していた酒蔵の跡地があったり、
付近の飲食店には両関の普及ラインの銀紋のから瓶など、実際に地元で消費されていることを感じます。
飲食店にも地酒の銘柄文字が、
やはりその土地の酒があるのは、関東とは事情が違うなといつもながらに思うのです。
と言ったところで、湯沢の駅に戻ってきて、今度は横手に向けて出発することに。
駅から南の新庄方面を眺めてみますが、少し雲で煙っているような感じで、はっきりは見えないですね。
そして、程なく横手に向かう秋田方面の電車が到着したので乗り込みますが、ここでも学生で大混雑。


とにかく、奥羽線の移動では常に学生さんたちがたくさんいた気がします。


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