LCC高松経由で行く岡山旅行ep.06「ままかり寿司再びと、昼の美観地区観光大原美術館で倉敷はタイムアウトに」

 前日は倉敷のナイトライフをやりきり…あと、酒造見学の予定が翌日無くなったので、2日目はホテルのチェックアウトギリギリに活動開始。

チェックアウトは11:00時だったので、10:30頃に準備を開始。
それにしても、倉敷のアイビースクエア。元々クラボウの工場だった跡地を宿泊施設などに改装した施設ですが、アイビーというだけあって、全巻に渡って蔦がはっていて、日差しを受ける午前中の窓も涼しげ。
大浴場もついていたんですが、朝早く起きるのを諦めたので断念。朝食も同様に…もともと予約の時点では素泊まりプラン。朝食が良さそうな時などはあとからつけることもありますが、弾丸旅行だとだいたい前日の夜やりきって朝は早くから活動できなかったりなので、今回も同様に。

さて、チェックアウトを済ませて、荷物は預かってもらいます。
昼間の倉敷美観地区はきのうはそんなにゆっくり歩いていないので、この付近を存分に観光することにします。

あと、ままかり寿司などを食べるべくランチは寿司屋と決めていましたが、目的の寿司屋は12:00からだったので少し時間もありました。
観光協会のウェブサイトなどを見るとモデルコースに阿智神社に行くことが勧められていたので、早速行ってみることに。

高台にあるのでこの辺りの景色がよく見えそうだというのもありました。階段の段数がそこそこあるので足に自信がないと疲れるかもしれません。(僕は割と平気なタイプ)
境内までたどり着いたので、お参りをして…今回は無事に手術が完了することだけを祈りました…
境内の脇に休憩できる場所があります。
高台にあるだけあって倉敷の街が一望できます。
晴れの国岡山にしても、予想以上の晴れっぷり。
いつまでもゆっくり見ていられそうな夏景色ですが、程々にして美観地区に戻ります。
阿智神社の足元には、実は酒造があって、それが森田酒造で「萬年雪」という銘柄を醸しているらしい。
もちろん訪問してみます。酒林も下がっていますね。
ただ、こちらの森田酒造は販売店ではなく事務所があるだけなので…許可を得てディスプレイだけ少しみさせていただきました。
受賞歴なども多数。
ひとまず、販売はないのでこれだけですが、この森田酒造の酒は隣の建物にある平翠軒というお店で販売しているようです。
さっそくお隣のお店を覗いてみますが、酒屋というわけではなく、地域のお土産などが食品中心に並んでいるお店のようで、その一角の冷蔵庫などに森田酒造の酒が並んでいます。

なんだか、かわった形状のボトルのものが多くリリースされています。
一番奥には森田酒造のラインナップもディスプレイされています。
まだまど先があるので、今は酒は購入のタイミングではなく、先に進みます。後々付近の飲食店で伺ったところによると、この森田酒造の萬年雪の看板商品の一つ「激辛」があるんですが、やはり岡山の酒は甘いらしく、他所から来た方が「激辛」を飲んでも「辛口じゃない」と言う方も多いそう。

本格的に辛口な、淡麗辛口の新潟やら高知あたりの辛口感覚とは大きく異なるのでしょう。、
さて、そろそろ寿司屋のランチに行きたいんですが、まだ11:30過ぎ。12:00の開店まで時間がある…けど、美術館などに行くには時間が足りなさすぎるので、付近のお店などを覗いて周ることに。

倉敷は児島地区がジーンズの生産地というこおもあって、デニム記事で作られた雑貨なども多い。
そして、美観地区のメイン通りを少し眺めたのと、後々行く美術館のアクセスなどを確認して…それでも時間が寿司屋の開店時刻にならないので、様々お店を見てまわりました。
そして、ついに12:00目的の寿司屋「大正亭」の入り口に暖簾がかかりました…店前の向かいの日陰で数分待ちぼうけしてしまったのは秘密。
さて、本当に12:00きっかりです。お隣の有鄰庵(ゆうりんあん)というプランなどを販売しているお店がカフェ営業もしているんですが、若い観光客でごったがえしていて…その人たちを横目になんどもこの付近ウロウロしちゃいました。
さて、いざ参らん。店内は落ち着いた感じで女将さんというかお母さん的な方が接客してくれます。
一応メニューはチェックしますが、入店前に外に掲示されているメニューなどよくチェックしていましたので、オーダーするものは決まっていました。
さわらの炙り寿司、ままかり寿司、黄にら細巻きの三種盛り合わせは決まり。
それから旬の魚介と黄にらの卵とじを単品でオーダー。
鱧料理とか、若鮎天とかも激しく季節を感じるメニューで食べたくなりましたが、ランチにしては頼み過ぎになってしまいそうなので、このくらいにしておきます。
そして、お酒は小でいただきめす…常温か燗向けですがと言われますが、冷蔵庫のない時代は冷や=常温だったわけですから、伝統的な料理をいただくのに常温は問題ありません。

まあ、燗酒だって夏でも美味しくいただきますけど、流石に暑い最中外を出歩いたので常温止まりにしておきます。
瓶ビールでもよかったんですが、最初から日本酒でいきます。
さて、さわらの炙り、ままかり、黄にら細巻きの三種盛りが登場。まさに岡山倉敷のスペシャリテ。地魚の料理です。
日本酒は喜平という銘柄で、駅前の看板で見ていましたが、初対面。

そして、注がれる器は備前焼です。女将さんに「注ぎましょうか?」と聞かれたので、「せっかくなのでお願いします。」とお願いしてついでもらいます。

「あんまり次ぐのが得意じゃない」なんて言われましたが、一杯目は人に次いでいただくのもよしだと思ってついでいただきます。

そんな流れの中で器の備前焼について「これは、備前焼なんですよ。釉薬を使わないで土だけで作るのが備前焼なので焼き上がりで色味などに違いが出て、ただ一つ同じものは出来ないんですよ。」と、教えていただく。

備前焼の名前こそは存じ上げておりましたが、釉薬を使わないことなどは知らなかったので、これは発見でした。

そして、温かい土を感じられる色味、使っていくことで馴染んでいく感じ…何より程よく厚みがあり、燗酒にも大きく向く酒器だと思い…ちょっと備前焼が欲しくなります。

そして、「備前焼でいただくならば、冷酒でなく、常温でよかったじゃないか」と一人納得したのでした。
そして、寿司の食べ方も、テーブルに掲示されています。ままかりはこの地方の呼称で、サッパという魚、醤油でいただく。

さわらの炙り寿司は、乗っているすだちを絞って塩を振って食べると良いと。

女将さんにもすだちと塩は勧められました。
そして、程なく黄ニラの卵とじも出てきます。温かい料理もあるので常温の酒を備前焼でいただくのは更に大有り。
まずはお寿司から。ままかりをりいただきます。昨日岡山駅で食べたばら寿司にも少し入っていたし、1カンだけお好みでいただきましたが、こちらのままかり寿司も美味しくいただきます。

お酢とよくなじんでいて旨みもあり美味しい。
そして、黄ニラの細巻き寿司。きのうはシャリの上に梅肉と乗せてあるスタイルでしたが、黄にらは食感こそ柔らかくもニラの風味はしっかりあるので、海苔にも負けず、細巻き寿司は良いと思います。

なんでも、この地域では盛んに作られていたものの、最近まで消費が落ち込んでいて、作付けを止める農家も多かったよう。ここに来てご当地の料理として様々提供されるものが浸透して安定して消費されるようになったとか。
そして、さわらの炙り。鰆は上品な味わいですが、焼き魚にしても生にしても臭みが出ることがあるし、どうなのかと思っていましたが、炙りは最適解。そして、すだちと塩で食べるのがこの上なく美味しいです。
すだちの爽やかさもアクセントですが、塩というシンプルな調味料でいただくと、まさに海を感じられるミナラリーな味わい。肉厚なのでやはりすだちもアクセントになりますし、塩の優しさが味わいそのものを損ないません。

酒も一層進みます。
そして、黄にらの卵とじ。旬の魚介と…と有りましたが、冬は牡蠣で、夏場は鱧とのこと。女将さん曰く「牡蠣は旨味も強くて、そちらが人気なんですけど、この時期は鱧です」とのことでしたが、


かえって、鱧が食べたかったので、僕的にはラッキーでした。鱧料理って京都より東だと高級な料亭とかに行かない限り基本出会えませんが、西日本では季節ならそこそこに食べられるというのも良いですし、

あっさりと上品な味わいで最高です。これで酒も飲み切りました。

途中まで店内は僕以外ノーゲストだったので、女将さんにいろいろ現地の話を聞いたりしながら、食事ができたのはけっこう贅沢な時間を過ごせたのではないでしょうか。

この美観地域の古い街並みがこんなにも広い区画で残っていることなども話を聞きましたが、「この美観地区は大原氏の所有の土地で、全て借家…私有地なので勝手に建物を取り壊さないし、戦禍で焼かれることもなかった地区なので昔のまま残っている」とのことでした。

確かに誰かの所有でもない限りこんなに古い街並みは残らないだろうと納得。

加えて以前は借家で住んでお店を営む人も多かったけど、最近は通いで働く人も増えて住んでいる人は減ったとのこと。
色々なお話を伺い味以外にも満足して再び倉敷美観地区を歩きます。
倉敷出身の飲み仲間の勧めももちろん受けていましたが、大原美術館は気になっていたところで、当然立ち寄ろうと思い、こちらに向かいます。
館内は撮影禁止なので割愛しますが、大原氏と画家であった児島虎太郎氏によって積極的に当時の芸術家の作品が買い集められたとあって、印象派はもちろんピカソの作品などもあり…常設展としては国内の美術館では一番コンパクトに分かりやすい作品が集まっているのではないでしょうか。

本当にそのラインナップに驚きました。ヘッドホンのガイドを聴きながらだと1時間半から2時間とかかかるみたいですが、くまなく産品を見てまわっても30分強で見て周ることもできます。

工芸や東洋美術を見て周るとさらに時間がかかります。
さて、美術品をみてまわってかなり大満足なのですが、睡蓮も咲いていて中庭で思わず見とれました。
パルテノンのような荘厳な建がまえも素晴らしく。大人の入館料は¥2000と結構しますが納得の内容です。
その後は昨日岡山では断念した桃のパフェを食べたりしました。旬だったので生の白桃のパフェもあったんですが、ボリュームがすごいのと価格もそこそこしたので、通年提供されているシロップ漬けの桃を使ったパフェにしました。

この時点で14:20頃だったので、あとはお土産などの買い物をして早めに高松まで戻るべく後を考えて行動開始します。

そう、この度岡山へのアクセスは高松から瀬戸大橋を渡ってきているので、帰路も同様。高松まで列車で戻り、高松空港までリムジンバスで移動して、空港で早めにチェックインする必要もありますから、最低でも3時間は余裕を見ることを考えると、もう倉敷での滞在に使える時間はそこまで多くはありません。
というわけで、もう少し美観地区の景観の良い場所を通りつつ、
存分に景色を堪能。
いや、でも本当に雲ひとつない青空。体力も消耗するので、時間があれば船に乗って川沿いを巡る観光などしても良かったですけど、暑くて現実的に辛いかな?など思いました。
さて、アイビースクエアに戻ります。
実はビアガーデンなどもあって開放的で現地の人間なら多分利用したでしょう。
日本酒だけではなく、地のワインもあったようで、少し飲んだりできるブースもありましたが、こちらは完全に時間切れで利用する機会に恵まれませんでした。
荷物を預けている受付までの途中ですが、アイビースクエアはどこも絵になる建物です。
館内も結構広いので、裏口から進むと宿泊施設の受付は一番奥。
中庭のビアガーデン、今夜の営業に向けて準備がされています。

そして、預け入れられていた荷物を受け取り、倉敷駅方面に向かいます。

本当は瀬戸大橋を渡る本四備讃線は、倉敷市の海沿いから瀬戸大橋に入るため、岡山経由でなく、茶屋町や児島の駅にバスで向かってからマリンライナーに乗ると距離的にはショートカットできるんですが、アイビースクエアからバス停まで徒歩10分弱あるのと、バスの便などの都合から、結局はこの時間に出ると岡山経由が早くなったので倉敷駅から岡山駅経由でマリンライナーに乗ることに。
寿司屋で見た備前焼の酒器が素晴らしかったので、安く手に入るならとだったものの備前焼の専門店などではちょっとしたお猪口ですら¥3000以上するので断念。

帰路に美観地区の川沿いで一瞬のぞいたくらしき光畑という土産物屋で手頃な猪口を見つけたので急いで購入しました。
あとは倉敷駅前までいそいで出て、駅横の百貨店天満屋に。地酒の物色。
色々みてまわるものの、最初に飲んで感動した桃の里純米酒は見つからない。
色々ありますが、やっぱり百貨店なのでギフト向けの大吟醸とかの規格がよく並んでいるか。
一応桃の里の酒もありましたが高級ラインの大吟醸規格だったので、こちらはパス。

結局、嘉美心の夏向けの酒と思われる酒を一般購入することに。昨日飲んで感動した特別本醸造の秘宝も取り扱いありましたが…一升瓶なのでやはり断念。
そして、天満屋の包装が選べたので包装してもらいます。地方百貨店の包み紙も見てみたいところでした。
昨日の宮下酒造の醸す地ビールで鰻に合うビールなどの表示も見かけた。
そのあとは急足で吉備団子などのお土産を購入していく。
きび田楽も気になるが、結局色々入ったアソートを手にしました。
さて、天満屋での買い物も終わり、ひとまず山陽本線で岡山駅まで引き返します。
ここの倉敷駅、下り電車が入ってくる時は、入線時のメロディーがいいは旅立ちで、岡山方面だと線路は続くよどこまでもが、流れます。そんな流れの中岡山方面の電車に乗り込みます。やはり学生などで満員に近い混雑でした。

さて、あとは瀬戸大橋を渡って帰路に着くわけですが、まだこの度の醍醐味は残っていたりします。

続きはまた次の記事で。




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